私のシネマワールド

映画の事を中心に、気の向くままに書いております。

東京家族 色々考えさせられた映画でした。

                           東京家族
                                
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瀬戸内海の小さな島で生活している夫婦、平山周吉(橋爪功)ととみこ(吉行和子)。東京にやって来た彼らは、個人病院を開く長男・幸一(西村雅彦)、美容院を営む長女・滋子(中嶋朋子)、舞台美術の仕事に携わる次男・昌次(妻夫木聡)との再会を果たす。しかし、仕事を抱えて忙しい日々を送る彼らは両親の面倒を見られず、二人をホテルに宿泊させようとする。そんな状況に寂しさを覚えた周吉は、やめていた酒を飲んで騒動を起こしてしまう。一方のとみこは、何かと心配していた昌次の住まいを訪ね、そこで恋人の間宮紀子(蒼井優)を紹介される。
 
 
これは、あなたの物語です。予告でそうゆう言葉が入りましたが、、そう、まさにそのとおりですね。
私達はだ誰かの親で誰かの子供  誰かの祖母 祖父で、誰かの孫
観客はみんなこの登場人物の誰かと同じ立場であり、そうゆう意味では私達の物語です。
 
ネタバレあり
 
人生の最終章を迎えた老夫婦が、瀬戸内海の小島から東京で暮らす三人の子供達を訪ねてくる。。
 
そんなどこにでもあるお話です。 その中で精一杯もてなそうとする子供達の優しさ、離れて暮らしてるがゆえの
 
親との距離感などが描かれ、誰でも経験したことのある、親が上京してきて嬉しい反面、その間、自分達の日
 
常にも影響がでるわけで、ちょっと大変だな~と思う微妙な気持ちがリアルに伝わってきました。 
 
父親が一番心配してる、今だ定職につかない次男昌次(妻夫木聡)との関係が、心優しい恋人、紀子(蒼井
 
優)の存在で良い方向に変わっていったのは、とても良かったです。
 
この作品は1953年に制作された、小津安二郎監督の東京物語のリメイクで、時代背景を今に置き換えてるので
 
が、個人的には少々しっくりこない部分もありました。スカイツリーを見る限り、今の時代である事は間違いな
 
いのに、長男の嫁の着てる服の雰囲気 スカート丈、飲み屋のおかみを演じた風吹ジュンさんのカーディガンの
 
ボタンや、それを全部とめてる着方、そこのお客の女性のスーツのスカート丈など、個人的には昭和に見えて
 
まいました。 台詞もやけにていねいで、どうも今の時代にちょっとそぐわない感じがしました
 
きっとそれが山田洋次監督小津安二郎監督へのオマージュなのでしょうね。
 
それはわかるのですが、それなら東京物語より、少し先の昭和の時代設定でも良かった気がしました。
 
そのほうが「あれ?これ今だよね。。スカイツリーがあるんだから。。でもあのスカート」
 
などと混乱せず(私だけかもしれませんが。。笑)ストーリーに集中できた気がするな~! 
 
私がとても印象に残ったのは、昌次のアパートに母親だけが、泊まった日、昌次役の妻夫木君が恋人(蒼井優)
 
とのことを初めて母親に話すシーン。 久々に会話もはずみ、 とっても幸せそうな二人の笑顔。
 
やっぱりどこのご家庭でも、父親より母親の方が話をしやすいのでしょうね。それは昔から変わっていない気が
 
しました。(笑)  その後、偶然訪ねてきた息子の恋人に会い、幸せな気持ちで長男の家に帰宅した母親は、2
 
階に行く途中で倒れ、そのまま帰らぬ人に…島で葬儀を終え、残された父親を気ずかいながらも仕事の為、帰
 
っていく長男と長女  最後まで残ったのは一番関係が微妙だった次男とその恋人でした。  まだ嫁でもない次
 
男の恋人の優しさに触れ、父親はとみこの形見の時計を彼女に渡し、息子をよろしくと頭を下げます。
 
観終わってみれば、父親周平と次男昌次のわだかまりも消え、心優しい恋人の存在が、きっと今後の親子の関
 
係をさらに良くしていくのではないかとゆう期待と、島の住人の温かさにも支えられ、一人になっても周平は、そ
 
れなりに生きていくんじゃないかと思いました。 そうであってほしいです。
 
東京物語もテレビで観た事がありますが、これはこれとして観て良かったと思います。 若い時と、結婚し、母に
 
なり、子共が結婚した今観るのはまた違う気持ちですね。この老夫婦の気持ちがよりリアルに伝わってきます。
 
少しせつなく、それでも最後は優しい気持ちにもなれました。
 
この作品はそれぞれの立場で、受け止め方も違うでしょう。 あなたは、どんなふうに感じるでしょうか?
 
その答えは映画館で、確かめてくださいね。  興味のある方はぜひ!
 
 
{おまけの一言)
関東地方、今までに何度か雪が降った時も、私の地域は降らなかったので、今年は雪は見ないですむかな~と思いきや、ついに19日の日、雪を見てしまいました~  ま、すぐに消えてしまいましたが、やはり雪の降るような日は寒いですね。   私も雪国に住んでた事がありますが、もうとても生活するのは無理だろうと思います。
スキーもほんの少しは滑れたのですが、もう滑れないでしょうね。運動神経もバランス感覚も体力も低下してますもんね(笑)  雪国に行くなら、スキーでなく、温泉がいいな~♪