私のシネマワールド

映画の事を中心に、気の向くままに書いております。

晩秋 BSでやってましたね! 良かったです。

 (ストーリー)
 
 母親が倒れたと聞いてかけつけた息子ジョンは、久々に会った父ジェイクの老いた姿に愕然とする。
 母の入院中、父を一人にできないと思った彼は、しばらく父と一緒に生活する決心をする。
 彼は仕事人間で家庭を犠牲にしてきたが、別れて暮らしている息子ビリーも訪れて久々の再会となる。

 息子から家事を教わり、ずっと運転していなかった車にも乗れるようになったジェイクは
 別人のように生き生きしてくる。
 やがて母親も退院し、みんなんが揃い、やっと元に戻ったかと思われた生活。
 が、それもつかの間、彼は癌に侵され、それを知った時、ショック状態におちいる。
 そんな彼を理解するチャド医師と、息子ジョンの献身敵な介護のおかげで
 ジェイクは意識を取り戻す。
 が、今度は気の強い妻との長年の暮らしの中で、抑えられていた人格が目をさまし
 はでなファッションの社交的なおじいさんに大変身。
 そんな夫にとまどう妻ベットは、「いい加減にして 私の夫はどこ?」っと
 ひどい事を言ってしまう。
 しかし、そんな妻もやがて彼に理解を示し、ジェイクは残り少ない日々を穏やかに過ごし
 旅立っていく。
 
 なかなか考えさせられる映画でした。
 冒頭のシーンで夫がおぼつかない手で、パンにバターを塗ろうとしている姿に
 我慢できず。手を出してしまう妻。
 このシーン、けっこう多くの事を語っています。
 彼女は、夫を愛している世話好きな良妻。
 でも、見方を変えるとやや過干渉です。
 その妻がゆえに、ジェイクはずっとおさえこんでいたものがあっつたんでしょうね。
 後半は、今まで封じ込められていた、人格が出て、急に明るくなりました。
 そんな夫に 妻は戸惑いますが、私は癌に侵された彼が、人生の最後に本来の自分が望んでいたように
 自由に振舞えて、良かったと思います。
、最初のほうは、何もかも奥さんまかせで老いたる老人だったジェイクと
 息子から家事を教わり、どんどん色々な事ができるようになった彼との違いは一目瞭然!
 とても魅力的です。

 ネエ 奥様方、あまりご主人の世話をやきすぎないほうがいいですよ。
 逆に夫をダメな人間にするかもしれません。
 今から、自分のできる事はすべてやってもらいましょう。
 私なんて、ズ~と前からそうしてますよ。 夫の為にね(笑)
 えっ?ただのずぼらじゃないかって?(ばれた~?)

 息子のジョンは母親が倒れてからずっと父の世話をしていましたが
 実は仕事人間で結婚生活に失敗していました。
 しかしジョンとビリーは、ジェイクの家で共に暮らすうちに、お互いを理解していくんですね。
 祖父 父 孫と男三代の関係が、とても温かいです。

 ジェイクが妻に
 「君はよく頑張ってきた。でももう少し社会に心を開いてごらん」
 みたいな言葉を言い、二人でダンスを踊るシーンがあるんですが
 とても感動しました。
 彼は、自分のいなくなった後の、妻が心配だったのでしょう。
 もっと社会にも人にもを開いて、時には人の助けをかりて、人を信じて生きていってほしい・・
 気を張ってばかりの、まじめな妻への最後のメッセージだったんじゃないかな。
 でもその言葉は、かたくなだった妻の心を見事に溶かしたと思います。
 その翌朝、妻は派手なガウンで起きてきましたから・・・(笑)


、「色々あったけど、お前を見ている限り、この人生も悪くなかったなと思う」
  ステキな言葉ですね。ジェイクが息子のジョンに言った言葉です。
  人生の最後にこう息子に言える父親も、そう言われる息子も幸福ですね。
  私は言えるかな? 

  父親ジェイクにはあのジャック・レモンが・・喜劇のイメージが強いですが
  とても味のある父親役が、すばらしあったです。
  あと、少年時代のイーサン・ホークが、孫のビリー役で出てたりして
  それを見るのも楽しいかも・・・なかなかキュートですよ。

 心の温かくなる、ステキな映画でした。♥
 最近は、いやなニュースが多いですが、こんな映画を観るとやっつぱり家族って
 すばらしいな~と改めて思いました。
 
 BSのテレビでやってたのですが、おすすめですよ!