私のシネマワールド

映画の事を中心に、気の向くままに書いております。

四十九日のレシピ 心が温かくなりました。

               四十九日のレシピ
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                      STORY
熱田家の母・乙美が突然死んだ。娘の百合子は父・良平が心配だからと実家に戻ってくるが、本当は自らの夫との間に問題を抱え、憔悴しきっての帰郷だった。そんな折、百合子と良平の元に派手な服装の不思議女子イモと、日系ブラジル人の青年ハルが現れる。生前の乙美に頼まれ、残された家族の面倒を見にきたのだと言うイモは、乙美がとある「レシピ」を書き残していること、そして四十九日には法要ではなく大宴会をするのが乙美の希望だったということを2人に伝える。
こうして、”四十九日の大宴会“を迎えるまでの、おかしな4人での共同生活が始まるが――。
 
                        予告 
 
夫の愛人問題で悩んでいた百合子は、ついに家を出て、母親が亡くなったばかりで、一人暮らしの父、
良平の住む実家に戻って来ます。
 
ここが笑えるところなんですが、そんな百合子が実家に戻り、外の窓から目にしたものは、風呂場で湯につかりながら、ビキニ姿の若い女の子(イモ)に背中を流してもらっている父親の姿(笑)
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まさかのこの状況にびっくりする百合子でしたが、実はその女の子イモ(井本)は、母が働いていたリボンハウスアルコールなどの依存症に侵された子供たちが社会復帰できるよう、料理をはじめとした家事・言葉遣いなどを教えている施設)にいた女の子で、乙美からあるレシピを託されていたのです。
それは、掃除 買い物、コロッケパン、塩ラーメン など生活に関するレシピで、残された者が幸せに暮らしていけるよう、楽しいイラストと共に書かれたレシピでした。
 
それを託されたイモ(井本)は、派手なファッションでやけにフレンドリーな女の子。
心に傷を持ち、リボンハウスにいた時、百合子の母、乙美に世話になってたようで、けな気にも彼女から頼まれた事を実行しようと、実家にやってきたのでした。
現代っ子なのに、心優しく、働き者  どこか不思議な雰囲気のあるイモ(井本)役を、二階堂ふみさんがいい味出して、熱演されてました。 私は彼女をよく知らなかったんですが、個性的な女優さんですね。主役の永作博美さんを食う勢いの魅力溢れる演技でした~♪
 
その後日系ブラジル人の青年ハルも加わり、若者達と乙美のレシピに導かれるように、四十九日の大宴会への準備にとりかかります。
そしてその中で妻を亡くし、ふぬけのようになっていた良平も、夫の愛人問題に悩んでいた百合子も、しだいに笑顔を取り戻し、再生への道を歩んでいきます。
まさに、この四十九日のレシピは、残された者を元気にするレシピだったんだな~と感じつつ、観ていました。
       
    
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実は乙葉は百合子の生みのは母親ではなかったのですが、その愛情の豊かさは、時に出てくる過去の再現シーンでもわかります。  幼い百合子が初めて父親と共に乙美に会った時、彼女の作ってきたお弁当をわざと落としてしまった百合子。 それでも怒るでもなく、一緒に動物園のキリンを見て、心を通わせるような女性。
そんな彼女だからこそ、後に残された者がめげずに生きて行く為のレシピを残したのでしょうね。
同じ立場なら、そんな心の余裕。。自分にはなさそうです(汗)
 
ストーリーは感動のラストシーンへといくのですが、ここに厄介な女性が一人おりました(笑)
口やかましく、いつも百合子が子供を生んでないから、旦那に浮気をされるんだ・・
などと言いたい事を言っていた良平の姉・珠子(淡路恵子)は、当日も案の定この四十九日のあり方についても、坊さんもいない。。などど文句タラタラ  それに対し今まで言われ放題で黙っていた百合子が、母乙美の想いをくんだ四十九日の大宴会なんだとゆう事 そして自分の今後の生き方などを堂々と話します。そこには何かを悟り、前よりずっと強くなった百合子の姿がありました。ちょっとスカッとしたシーンでした。 
その言葉を聞いたからでしょうか? 一度は腹を立て帰った珠子が、仲間を引き連れ、フラの姿で戻ってきます。 故人をフラでにぎやかにおくろう・・とのこと。
その姉の派手なフラの姿を見て、ぎょっとした良平の顔が笑えました~映画館のあちこちでも笑い声が。。
そんなに簡単にコロッと変わるのかな~?などと、突っ込みどころでもありましたが(笑) なぜかこのフラのアロハオエで踊りながら、珠子が「乙美~」と涙するシーンが、一番悲しかったです。 あ~この人も悪い人じゃない。口うるさくあれこれ言いつつ、それでも本当は彼女なりに百合子を心配してたんだな~と、なんとなく思えたシーンでもありました。
リボンハウスで乙美とかかわった若者達もたくさん集まり、賑やかにレシピ通りの大宴会になりました。 乙美さん、きっと笑顔で旅立っていった事でしょう。
         
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それでは夫を残し、家を飛び出したままの百合子は、どうなったのでしょう。
そしてこのラストをどう思うかは個人で違うと思いますが、それは、ぜひ映画館で観てくださいね。
時に泣いたり笑ったり、突っ込みどころがないとも言えませんが、心の温かくなる、愛すべき作品だと思います。
興味のある方、映画館へレッツゴーですよ!
 
監督:タナダユキ 原作:伊吹有喜
高岩百合子(良平の娘)永作博美 
熱田良平(百合子の父)石橋蓮司   熱田乙美(良平の妻)執行佐智子 
ハル(日系ブラジル人岡田将生  イモこと井本(二階堂ふみ
高岩浩之(百合子の夫)原田泰造 珠子(良平の姉)淡路恵子
 
{おまけの一言)
朝、晩とだいぶ寒さを感じる季節になってきました。
まだ暖房は一度も使っていませんが、昨日偶然電気アンカを発見。 するほどでもなかったのですが弱にして使ってみました。 う~ん、やっぱり足元が暖かいと気持ち良く寝れますね~♪
また寒い日にはお世話になろうと思います。皆様のお宅は、もう暖房使ったかな?
くれぐれも風邪などひかないよう、気をつけてくださいね。