私のシネマワールド

映画の事を中心に、気の向くままに書いております。

シェイプ・オブ・ウォーター イライザは強く、魅力的な女性!



シェイプ・オブ・ウォーター 観てまいりました。

イメージ 3
第90回アカデミー賞において作曲賞 監督賞 作品賞 美術商受賞
 第75回ゴールデン・グローブ賞 監督賞&作曲賞、第74回ベネチア国際映画祭 金獅子賞も受賞  これは観たくもなりますよね~(笑) 
                     
                 
              イライザは日常を楽しんでいます     
主人公のイライザ(サリー・ホーキンス)は、耳は聴こえますが、口がきけない為、手話でしか、人とコミニュケーションをとることができません。 そう聞くと何だかかわいそうな孤独な女性をイメージしますが、私はそうも思いませんでした。   
隣人のかなり年上のゲイの男性、
ジャイルズ(リチャード・ジェンキンス)と仲良しで、一緒にテレビを見たり、そのテレビの踊りに合わせて二人でステップを踏んだり、楽しそう~♪  
イメージ 1
また職場には、いつもイライザの為にタイムカードの順番をとってくれてるゼルダ
オクタヴィア・スペンサー)とゆう同僚が います。      
イメージ 4
                                     

多くの友達がいるわけでもありませんが、彼女を理解し手話を読みとれる、心優しい友人達とそれなりの日常を楽しんでるように感じました。

そんなイライザの日常に、変化が訪れます       
研究所に、ある日アマゾンで捕らえられたとゆう、謎の生物が運び込まれて来ます。体にはうろこがあり魚のように水中で生活しますが、2本足で立つ姿は、まさに人間そのもの。この半漁人を目にしたイラザは、たちまち心を奪われてしまいます
 
       
ライザと半漁人との恋  恋は盲目 積極的に接近        

この生物は
軍人ストリックランド(マイケル・シャノン)の指を噛み切ったとゆう、極めて危険で凶暴な生物。 最初にブクブクブクと水の中から現れた瞬間はわ~怖い! と思いました。でも心惹かれたイライザは違いました。 
彼にゆで卵を与え餌付け(笑) それに成
功すると次は音楽 手話で、どんどん彼との距離を縮めていきます。それに反応を示す半漁人。 心を通わせていく二人 
 いや~
やりますね~ イライザ 積極的アプローチ、大成功です(笑)
 イメージ 8イメージ 7








そんな様子を見ていたのが、何をあろう、半漁人を運び込んだホフステトラー博士(マイケル・スタールバーグ)。彼はイライザと半漁人のやり取りを見て、この生物には知能があり、人と意志の疎通ができ、感情を読みとれる事を知ったのでした






そんなある日、偶然にもイライザは、半漁人を解剖する計画がある事を知ってしまうのです。
              
イライザの勇気  半漁人救出作戦
さ~ここからが凄いですよ。イライザは、同僚のセルダと隣人のジャイルズと共に研究所から半漁人を連れ出す計画をたてます。手助をためらった二人も最後には協力。さらには半漁人を研究所に連れ込んだホフステトラー博士もまた、彼を解剖するとゆう意見とは相反し、結局はイライザ達に協力してくれます。かくして、半漁人はイライザのアパートの浴槽へとお引越しをしたのでした

それにしても、この怖い物知らずの行動力は、何なんでしょうね~(^_^;)
この生物を研究所の外に連れ出すとゆう事は、ある意味国家反逆罪(-_-;)

何をされても文句が言えないような事を、悪く言えば友人達も巻き込んで実行しちゃうとは~ イライザ ただものではないな~! すごいです。

二人は日常を共にし、より愛を深めていきますが、イライザは彼を運河の水門から逃がす計画を立てます。 しかしその頃、
ストリックランドは血眼で半漁人を探していました。彼は半漁人を逃がしてしまった事で、上官からも見放され、食いちぎられ一度はつないだ指も黒く腐り始めて、すべてがうまくいかず、さらに凶暴性が増していました。 見ようによってはこっちが危険な生物(笑)
 
ストリックランドを演じているのは、マイケル・シャノン 
この方がいてこその作品です。ハイ!
イメージ 5

もうその見るだけで人を不愉快にさせる顔つき。 人を見下し下品な言葉を言いまくり、調教と言っては半漁人をいたぶる男。 調教が必要なのはあなただよ~と
あまりの憎らしさにこちらまで言いたくなりました。自分も下品に~(-_-;) 

イメージ 6
                                          そしてこの男、イライザに向かい「おまえは、特別美人じゃないが、なぜか気になる、そそられる タイプだ」そんな事まで言います。
これってパワハラ?、暇だね~仕事しなよ~と、これまた心の中でつぶやいてしまう自分が怖い! このストリックランドを見てると、どんどんこちらも凶暴性が増していきます。
それほど嫌悪感を与えるのですから、まさに役になりきってるんでしょうね~素晴らしい! この方の、いい人の役も観てみたくなりました(笑)
でも最後になって振り返ると、彼が一番哀れだった気もします。 何もかも持ってるようで、実は何も持ってなかったのかもしれません。マイホーム、車、美人の妻に、可愛い子共。。。でもどこか満たされてなかった。その根拠のない不満が、言動に出ていたんですね。 気持ちが満たされていれば、人にも寛容になれるはずですから~!
そんな彼は、実はソ連のスパイで、国を裏切って半漁人を逃した罪で撃たれ、負傷したホフステトラー博士を問い詰め、半漁人を連れ出したのが、事もあろうに清掃員のイライザと同僚のゼルダだと知ってしまいます。 イライザのアパートへと向かうストリックス。セルダの電話で大慌てでジャイルズの車で水門へと向かうイライザと彼。


イメージ 2
この別れの時シャイルズの頭を撫でる半漁人が可愛かった~♡ 彼に撫でられるようになり、カツラを外しても薄毛に毛が生えてきたシャイルズ。。もうチャンスはないよ。たくさん撫でてもらっとかなきゃね~と思ったのは私だけでしょうか~(笑)

イライザとの別れを理解し、ショボンとしてる半漁人の姿も切なかったな~

ところがそこにやって来てしまいました~あの男が。。
ストリックランドが~
そして悲しいかな、半漁人もイライザも、この理性を失ったストリックランドに撃たれてしまいます。  しかし不思議な治癒力を持つ半漁人は、命をとりとめストリックランドを一撃で倒すと、イライザを抱き上げ
、海の中へと消えていきました
イメージ 11

 
 さて、その後の二人はとゆうと…そうですね~シャイルズの髪の毛を生やし、
撃たれても死なない不思議な治癒能力のある彼のこと。  イライザを水の中で蘇生させ、水中で暮らせるようにし、きっとその後は自由に愛を育くみながら、幸せに暮らしてたのでは?。。。そう信じたいと思います~♪

この作品、観終わった後に思った事は、おもしろかった~です。
漁人が運び込まれ、その姿を現したシーンは、ホラー映画のように怖かったし、次にイライザと関わりながら、どんどん変わってゆく姿に、妙な可愛らしさを感じ、この生物を見つめるイライザの視線、知りあってからの高揚感を見るにつけ、あ~恋愛映画だ~と思ったし、研究所から彼を救出する時には、ハラハラ、ドキドキ、まるでスパイ映画を観てるようだったし~色々な要素が詰まってた作品だったと思います。次は何が起こるんだろう?そんな気持ちで飽きずに観る事が出来ました。


           主役イライザを演じたサリー・ホーキンス
監督は、若くて美しい女性をこの役には考えていなかったようです。
年齢は30代後半 バスで隣に座ってるかもしれないような、平凡な女性、それでいて輝きを持っている女性をイライザ役に考えていたようです。まさにそれがサリー・ホーキンスにぴったりだったんでしょうね。言われてみれば特別に美人ではないかもしれませんが、この映画の中の彼女は輝きを放っています。恋をすればまっしぐら、とても勇敢で行動的。時に友人とテレビを見ながら、あるいは廊下でステップを踏んだりと、なかなか茶目っ気もあり、チャーミングでユーモラスな一面もあります。
     FUCK YOU(クタバレ)
イメージ 9
そうかと思えば、あのストリックスランドに向かって、手話でFUCK YOU(クタバレ)と、表現する度胸!
こっちがハラハラしますね。
昔手話を習ってた時がありましたが、
これも覚えようかな?(笑)
冗談ですけど~(^_^;)

              
1962年、まだまだマイノリティ(少数派)への差別がはびこる時代背景の中
イライザはその仲間達と友情をはぐくみながら、自分に正直に一生懸命に生きてたと思います。視点を変えてみれば、弱さより強さを感じました。
なにせ、半漁人を研究所から救出しちゃう面々ですからね~(笑)
半漁人のように、普通に考えれば、怪獣、異質な存在も、また誰かにとっては、愛する対象にもなるのですね。 自分達と違うものを、否定したり遠ざけすのではなく、柔軟な気持ちで受け入れられる、そんな人間でありたいですね。
ギレルモ・デル・トロ監督の想いが詰め込まれたこの作品、ぜひ劇場でごらんください。 

(おまけの一言)

桜がだいぶ開花し、きっと今週末はお花見もピークを迎えるのではないでしょうか。
そんな中、先日父の一周忌を行いました。月日の流れは早いですね。
1歳と4歳になった曾孫達の姿を見て、きっと目を細めていたと思います。
私の映画好きも父の影響なので、映画館に行く度に父を思いだします。
これからも父の分まで映画を楽しみ、いつかあちらで再会した時、映画談議で盛り上がりたいと思います~(笑)  短い桜の時期、、楽しみましょうね。
イメージ 10