私のシネマワールド

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ボブという名の猫 幸せのハイタッチ! ボブ 可愛いニャン♥

   

      

                        

 ボブという名の猫 幸せのハイタッチ!

   
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(ストーリー)
 野良猫を助けたつもりが、救われたのは彼の方だった。人生どん底の青年と1匹の野良猫が織り成す奇跡の実話を、話題のノンフィクションをもとに映画化した珠玉の感動作。

ロンドンでプロのミュージシャンを目指すも挫折し、ホームレスとなった青年のジェームズ。薬物依存からも抜け出せず、その日の食事にも事欠くどん底の日々を送っていた彼は、ソーシャルワーカーのおかげでようやくアパートの部屋に入居することができた上、そこへ迷い込んできた野良猫とすっかり意気投合。ボブと名付けた猫を肩に乗せて路上で演奏するジェームズの姿が評判を呼び、次第に彼の人生は、上向きに転じるようになる
 

     

これは2016年のイギリス映画で、実話が元になっています。
2017年の英国ナショナルフィルムアワードにて最優秀英国映画賞を受賞した話題の作品です。12017年11月に開催された、ロンドンプレミアには、キャサリン妃も訪れたそうです。

ホームレスのストリートミュージシャン、ジェームズ(ルーク・トレッダウェイ)は、街中に立ちギターを片手に歌を歌い生計をたてていますが、彼の歌を聴く為に足を止める人は、ほぼいません。その日の食べ物にも事欠くような毎日。


子供の頃に両親が離婚し、そんな事の影響もあるのか、薬物に手を出し、今はドラッグ更生プログラムの最中です。もう昔には戻りたくない、薬と縁をきりたい彼でしたが、友達からの誘惑に負けてヘロイン摂取をしてしまい、病院に運びこまれます。

退院後、彼の更生担当者ヴァル(ジョアンヌ・フロガット)は、最後のチャンスとしてジェームズに部屋を与えます。薬物を止めようと思ってる彼には支えが必要でしたが彼にはそれがありません。せめて路上生活から、救ってあげたい。。ヴァルのそんな思いからでした。  

ヴァルの用意してくれた部屋は質素ではありましたが、キッチンもお風呂もあり
彼にとっては夢のようでした。彼はヴァルに心から感謝しお礼を言います。
用意してくれた部屋で久々にバスタイムを楽しんでいると、物音が聴こえました。
彼が警戒しながら部屋を覗くと、どこからか茶トラの猫が迷い込み、シリアルを食べていました。優しいジェームズは猫にミルクも与え、お腹いっぱいになったところで、窓から外へ帰そうとするのですが、窓から出ようとせず、じっとジェームスを見つめる猫の瞳に心を動かされ、一晩だけとゆう事で泊めてやります。

翌日、ジェームスは近所に声をかけ飼い主を探しましたが見つからず、仕方なくきっと飼い主が探しに来る、、とゆう気希望を抱きながら、猫を放します。猫は何処ともなく歩いていきました。^

その後、彼は街で偶然、父ジャックを見かけました。彼は父に声をかけます。
「元気か?」とゆう父の言葉に「更生プログラムを受けてる」と答えるジェームズ、
それを聞き「またか?」とゆう父。 「これで最後にする」とゆうジェームズ。
この会話だけでも、彼が何度となく薬物を断ち切ろうとしてきたか、それでもうまくいかずに今日に至っているががわかりますね。

 父親とは離婚の事で確執があるようですが、ジェームズがドラッグ依存症になった事で、それがより二人の間に壁を作っているのだな~と感じました

二人が話していると再婚相手のヒラリーが戻ってきました。ジェームスは遠まわしにクリスマスディナーの話をしますが、ヒラリーには彼を招待する気はなさそうです。 薬物中毒の彼と関わり、まだ小さい娘達に悪い影響を与えたくないとゆうのが本音のようで、「行きましょう」とジャックを促し、そそくさと立ち去りました。
それでもは父ジャックジは、ジェームズにお金を渡し、「新年には呼べるかもしれない」と言い、妻の後を追いかけて行きました。 冷たいように感じますが、ヒラリーの立場からすれば、当然なのかもしれません。 

ジェームズがアパートに戻ると、ドアの前で茶トラの猫が待っていました。
よく見ると怪我をしています。彼は茶トラを抱き、また近所に飼い主を見つけに行きます。その時偶然居合わせた、同じアパートの女性ベティが、怪我をしてるとわかると部屋に招き入れてくれ、傷を見てくれました。化膿してるので獣医に診てもらった方がいいとアドバイスをくれ、無料で診察してくれる病院を紹介してくれました。その時にボブと呼ばれたがってるとゆう彼女の言葉に従い、茶トラの名前はボブにしたジェームズでした。
しかし診察は無料でしたが、薬は有料。ジェームズは、なけなしの父親にもらったお金で支払います。
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 ジェームズは猫の怪我が縁で、ベティ―と親しくなり色々と話すようになります。
彼女は動物について詳しく、元気になったら、去勢をさせた方がいいとアドバイスもしてくれ、その通りにします。
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  元気になったボブは、街で歌う為に出かけるジェームズについてきたがります。
一人で待つようにゆうと一度は帰るのですが、ジェームズが乗ったバスに飛び乗ってきました。 

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バスの乗客は可愛い猫の登場に好意的。バスを降り肩にボブを乗せて歩いていると「猫ちゃん、食べちゃいたい きれいな子ね」と見知らぬ婦人に声をかけられたり、「一緒に写真を撮らせて」と頼まれたり、ジェームズとボブは注目の的
その日のジェームズの演奏は、今までにない人が取り囲んで聴いてくれました。
 
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それは演奏中に、おとなしくちょこんと座ってるボブの可愛い姿に、人々が思わず足を止めてしまうからでした。 

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その日の売り上げはジェームズもびっくりするほどで、ジェームズはボブに「ハイタッチだ。。手を」と言いながら手を出すと、ボブもまた手を出し、彼の手にハイタッチをするのでした~♪ その後はボブのおかげで彼の歌を聴きに来る人も増え、ボブへのクリスマスプレゼント(キャットフードやマフラー)をもらったり、彼らは注目の的となります。
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しかし、いい事ばかりではありませんでした。
ホームレス仲間で薬物中毒のバズが、ヘロインを摂取し命を落としたり、
父の家にボブと一緒に行っても歓迎されなかったり、男ともめ、路上ライブができなくなったり、ボブを通じて仲良しになった女性ベティにも、薬物中毒がばれ、距離をおかれてしまいます。彼女は兄が薬物中毒で命を落としたせいで、そうゆう人間を嫌い、近ずかないようにしていたのです。 その事を知っていたからこそ、隠していたジェームズだったのですが。。。。今は更生プログラム中だとアピールしましたがベティの心には届きませんでした。 

 路上演奏ができなくなったので、ジェームズはビッグ・イシューという雑誌を売り、日銭を稼ぐことにします。これはホームレスに自立を支援し、チャンスを与える為の仕事でした。猫連れのジェームズは、ここでも注目され、記念写真を頼まれたり雑誌もけっこう売れます。
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そんなある日、雑誌を買ってくれた女性が、ボブを引き取りたいと言い出し、こんな環境より幸せになれると言い、その事で口論になった際、犬の吠える声に驚いたボブは、ジェームズの肩から飛び降り走り去っていきました。

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 慌ててボブを追いましたが追いつかず、必死に探し周りますが、結局は見つからないまま時間が過ぎて行き、絶望的になったジェームスが、ふと見ると何とそこにはボブが帰ってきてました。ボブを抱きしめるジェームズ。 自分にとってボブの存在がいかに大きいかわかったジェームズは、きっとボブとなら薬を止められると確信し断薬を決めます。 更生担当者ヴァル、そして距離をおいていたベティにもその決意を告げると、二人はアドバイスをくれ、応援してくれました。

地獄のような数日間。ボブはそんなジェームズをじっと見つめ、寄り添ってくれました。 気がつけば悪夢のような日々は過ぎ去り、気持ちの良い朝がやってきました。そう、ジェームズは断薬に成功したのでした。

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その後ベティに報告に行くと、彼女はアパートから実家へと引っ越すところでした。
一時実家に戻るようでしたが、これでお別れじゃないと言い、実家の住所と電話番号を残してくれました。その時、これもあずかったと封筒を渡されました。
それこそが、彼の運命を大きく変える事になる封筒でした。
それは出版社からで、訪ねて行くと編集者の女性から、ボブとジェームズの事を本にしないかとゆう提案でした。二人の物語はきっと素晴らしい本になるとのこと。 ジェームズはそれを引き受けます。

ジェームズは、父に会いに行き,薬を完全に止めた事を報告し、 今まで心配や迷惑をかけた事への謝罪を口にしました。 一方父、ジャックも「謝らなければならないのは、私の方だ、父としての在り方が分からなかっただけなんだ」そうゆうと財布から1枚の写真を取り出します。それはジェームズの幼い頃の写真でした。ジェームズは離婚で苦しんでいたのは自分だけでなく、父親は自分を見捨てたわけでない事をジャックの言葉と1枚の写真から知るのでした。 家の奥からヒラリーが「ジャック 何してるの?}と聞いてきます。 ジャックは堂々と言います。「息子と話してる。。」。。。ちらっとボブを見て言います。「孫とも」っと。。。(笑)
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ジェームズが出版した本は、話題をよびサイン会には長い列ができました。
会場にはベティや、更生担当者ヴァル、ボブにマフラーをプレゼントしてくれた女性、父ジャック、それに何とその妻、ヒラリーの顔もありました。

集まってくれた人への挨拶で、誰にでもセカンドチャンスは訪れるが、それを逃してしまう人が多い! 自分は幸運な事に支えてくれる人に恵まれた。本に書いた事は、すべて実体験ですと言い、会場は拍手に包まれ、サイン会が始まります。
肉球のスタンプつきです。
ラストはジェームズが路上でたくさんの人に囲まれ歌ってるシーンで終わりますが、その曲もとっても素敵でした。


1匹の猫との出会いで、人生が変わったジェームズのお話でした。
彼らは、きっと出会うべき運命にあったのかもしれませんね。更生担当者ヴァルが彼に部屋を与えなければ、そしてジェームズが猫を追い出していたら。。。こうはなりませんでした。 
シリアルを食べてた猫を怒りもせず、ミルクまで与えています。
そして1泊させ、次の日は飼い主を捜しに各部屋を回ります。 怪我をして戻って来た時には、診察料は無料の病院に行けましたが、薬代は別とわかり、びっくりしながらも、父親がくれた、なけなしのお金を支払ってます。 貧しく自分も食べるのに事欠くような生活なのに、できる限りの事をしてあげたジェームズ。
それは、かって自分がホームレスをし、ごみ箱をあさり、落ちてるサンドイッチでお腹を満たした体験、そして両親の離婚と父親からも捨てられたと思っていたジェームズだからこそ、できた事なのかな~と思います。
行く宛てのなさそうな、そして飼い主も現れない猫を見捨てる事が出来なかったのでしょう。それは今までの自分とどこか重なる姿でもあるので。。。。。
でもそのおかげで、彼はチャンスを得て、それをしっかりつかみました。 
何度も止めようと思ってもできなかった断薬に成功したのも、自分を慕い、いつもそばに居てくれるボブがいればこそ。 人は誰かに必要とされた時、強くなれますね。そして守るべき存在ができた時も。。。ジェームズにとっては、それがボブだったのです。  
とにかく、猫好きの方には、たまらない作品でしょう。
映画の中の猫は、ほとんどが実際のボブが演じているとか・・・
その表情やしぐさがあまりにも可愛らしくて、見てるだけで幸せな気持ちになります。
みんながボブを見て、口々に可愛いとゆうのも納得ですが、こんなにキュートな猫ちゃんが、なぜ野良ちゃんだったのかわかりません。 映画の中でも、裕福そうな親子がボブを売って欲しい言ってきましたから~ 
姿を見ただけでも、、誰もが心惹かれる美しい猫ちゃんなのに。。。。なぜか野良。
やはりボブはジェームズの元へ理由があって来たのかもしれません。 
 
ラストのサイン会の時、本物のジェームズがカメオ出演していますよ。
俳優のジェームズにサインをもらう時「感想は?」と聞かれ、本物のジェームズが「僕の人生そのものです」と答えているんですよ。心憎い演出ですね。

  ジェームズ ご本人です。
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彼の本は2012年に出版され、ベストセラーに。
ジェームズは路上演奏と雑誌販売を卒業、自宅も購入し、 現在はホームレスや動物のための慈善活動に。ボブは今も彼の肩の上にいる。
エンドロールに、こう書かれていました。

本の売り上げで、もうお金に困る事もないジェームズですが、自分が歩んで来た道を忘れず、慈善活動をしてる事が、とても嬉しいですね。

猫好きの方も、そうでない方も、心が温かくなる映画です。
DVDで、ぜひごらんくださいね。 ボブ、本当に可愛いニャン♡

    おまけの一言
このところ忙しくて、すっかりご無沙汰してしまい申し訳ありません。
気がつけば秋も深まり、10月も後半ですね。朝、晩はだいぶ寒く感じるようになりました。  読書の秋、行楽の秋、食欲の秋、皆さん楽しんでますか?
紅葉には少し早いですが、残りの秋も楽しみましょうね。
やっと記事が書けましたが、用があり泊まりがけで出かけてきます。
また戻りましたら、伺いますね。