私のシネマワールド

映画の事を中心に、気の向くままに書いております。

ちょっと今から仕事やめてくる  元気をくれる映画です~!


                                           ちょっと今から仕事やめてくる
 
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ブラック企業の営業セクションで働く青山隆は、厳しいノルマで精神的に追い詰められていた。ある日、疲労のあまり駅のホームで意識を失った彼は、電車にはねられそうになってしまう。すんでのところで彼を救ったのは、幼なじみのヤマモトと名乗る男だった。青山にはヤマモトの記憶がまったくなかったものの、大阪弁で爽やかな笑顔を見せるヤマモトに出会ってから青山も笑顔を取り戻し、仕事の成績も次第に上がっていくのだが……。
 
 この軽い感じのタイトルからして、どんな映画?って感じですよね~(笑)
WOWOWでやっていたのを何気なく見てるうちに、ついには最後まで見てしまったよ~とゆう作品です。 そして意外にも良かったです。
 
 
毎晩遅くまで仕事をし、それでも成果をあげれない青山隆、いつも上司に叱られ、馬鹿にされ、精神的にも肉体的にもボロボロ もう、どうなってもいい。。そんな気持ちでホームを歩いているうちに意識を失い、危うく電車にはねられそうになります。 そこを危機一髪で救ってくれたのがかっての同級生でヤマモトと名乗る男でした。 
 
「久しぶりやな~」とゆうその男が、記憶にない隆でしたが、助けてくれたこともあり、一緒に居酒屋で飲んで話してお互いの電話番号を交換して別れます。
 
 
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その日以来ヤマモトとは、度々会うようになり、派手なアロハシャツに大阪弁で陽気に話す彼といると、心が軽くなるようでした。そんな交流を通して、青山に少しずつ変化が訪れます。明るい色のネクタイを身につけ、前向きな気持ちになり、それが仕事にも反映し大きな契約も取れるまでになり、会社でトップの成績をとる五十嵐美紀にも一目置かれる存在となってきます。
 
    
順調にいっていた仕事でしたが、ある日、注文書の内容が間違っていたというクレームが入ります。自分ではしっかり確認したはずなのにおかしいと思いつつも、現実的に数字が違っているので認めるしかありません。その損失は大きく、結局先輩である五十嵐に契約を引き継ぎ、隆は部長から罵声を浴び、土下座までさせられます。 その日以来、元気をなくした隆を心配したヤマモトは会社を辞める事を提案しますが、正社員にこだわる隆には、どうしてもそれができませんでした。


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その日以来、日々、息を潜めるように、目立たないようにただその日をやり過ごすようになった隆は、そんな毎日に嫌気がさして、ついに屋上に行きます。そして、今まさに飛び降りようとした瞬間、隆の前にヤマモトが現れます。そして人生は誰の為にあると思う?自分だけでなく、 おまえを大切に思ってる人の為にあるんだと言います。 その時、隆の頭に浮かんだのが両親のこと。 仕事に疲れ、田舎から野菜が送られてきても手もつけずに腐らせ、電話がかかって来ても邪険に対応してしまってる両親の顔が。。。その瞬間、隆は自殺を踏みとどまる事ができました。
 
  
隆は、久しぶりに実家に帰ります。突然顔を見せた息子の姿に喜ぶ両親。 
「どうしたの?」とゆう母親に、「母さん、東京の美味しいケーキ食べたいと言ってたろ?」とケーキの箱を渡し、今までの事を詫び、仕事を辞めようと思ってんだけどと言うと、母親は「会社は世界で一つじゃないんだし、別にいいんじゃない? こっちに戻ってって来てもいいんだし 」と言い、 父親は「まだ若いんだから、今のうちにいっぱい失敗すればいいんだ。 人生なんて生きてさえいれば、案外何とでもなる」と、いたっててサラリと受け止めてくれました。
実は両親もまた、昔仕事に失敗し、一家で心中しようと思った事があったのです。
 それを思いとどまらせてくれたのが、隆の存在だと言います。この子がどんな大人になるのか見てみたいと思ったそうです。。 どんな時でも自分を見守ってくれてる人がいる。。。この時ヤマモトに屋上で言われた事を実感できた隆でした。
 
 
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 ついに隆はヤマモトを喫茶店に呼び出し、今までの礼を言うと、ちょっと今から仕事やめてくると言い、席を立って行きました。 その足で会社へ行った彼は、部長にやめる事を言います。 それを聞いた部長は、烈火のごとく怒り、色々言ってきましたが、隆の気持ちはゆるがず、清々しさに満ちていました。エレベーターへと向かう隆の後から、五十嵐が追ってきました。彼女は例の契約の数字を改ざんしたのは自分だと告白し、心からあやまります。 そんな五十嵐に対しても「もういいんです。やっぱり先輩は、自分の憧れの人です」と言い、深々と頭を下げます。喫茶店に戻ると、ヤマモトの姿はありませんでした。

その日以来、姿を見せなくなったヤマモト この時点で隆は、ある程度の事は知っていました。
 本当は幼なじみでもなく、電車のホームで死のうとしていた自分を、友達と称して、助けてくれたこと。 ヤマモトとゆう名前だけは本当で、その時見せてもらった免許証にはヤマモトジュンとあったこと。 その名前でネットを検索した時、ある人のブログでヤマモトは3年前に自殺していたこと。 そこに載っていた写真は、紛れもなく、いつも会ってるヤマモトだったこと。、それ以後、目の前にいるヤマモトが誰なのかわからずに来てしまった隆でしたが、そのブログを書いた人物に連絡をとり、とある施設に行き、衝撃的な事実を知る事になります。
両親をを亡くし、その施設で育ったら双子の兄弟の弟が ヤマモトジュン((山本純)で、彼を名乗っていたのが、兄のヤマモトユウ(山本優)でした。そしてブログに書かれていた通り、ヤマモトジュン((山本純)は、 やはり3年前にブラック企業に勤めた為に自殺していたのです。
自殺した時の弟と同じく、疲れた顔つきをしていた隆を改札口で見た時、優は気になり後をつけていたのでした。 そしてその予感は的中し、線路にに倒れ込む隆をで間一髪で助けたのでした。

 少し前に、ヤマモトは園長の元を訪れていました。そしてその時、隆が来たら渡すようにと、ある物を託していました。それは1枚の写真。彼が教師として働いている南太平洋のバヌアツに住む子供達の写真でした。彼は弟ジュンとの夢でもあったバヌアツの孤児達を助ける為、現在はそこへ行っているとのこと。。。写真の裏に俺の天使たちや この子らと一緒にお前も笑ってみいへんか?」とゆう言葉が書かれていました。。バヌアツへの誘い。今度は自分がヤマモトの夢を手伝いたい、自分も新しい希望を見つけたい。。。そんな隆に迷いはありませんでした。 南太平洋のバヌアツ共和国山本優のもとへと向かいます。 
 
 
軽いタイトルですが、けっこう考えさせられる内容でした。
誰にでも 就職してみたものの、こんなはずではなかったと思ったり、 人間関係で悩んだり。。。。
そんな経験はあると思います。そこから転職できればいいのですが、過酷な労働で身心共に疲れて、もう何も考えたくないとゆうところまで追い詰められ、自らが命を絶つとゆう出来事がある現実が、とても悲しいです。
隆もヤマモトに助けられなければ、どうなっていたことか。。。自分の弟がブラック企業に入社した為に自殺してしまった彼にとっては、例え他人ても、すれ違っただけで、その表情から、危険なものが読みとれるのでしょうね。 ホームに電車が入ってきて、倒れ込む瞬間、間一髪で助ける事ができ、良かったと思います。 助けた後の言葉が「おまえ、何してるんだ~危ないじゃないか」ではなく、「久しぶりやな~」と言ったのにはびっくりでしたが。。。。それだとそこで終わってしまいますよね。
なのでその事には触れず、友達と名乗り、飲みに誘ったのでしょう。きっとこの先も心配だから、関わって様子を見ていきたかったんじゃないかな~とゆう気もします。

このヤマモト役をやった福士蒼汰さん、大阪弁が良かった~ 心の奥に悲しみを秘めながら、めちゃくちゃ明るい大阪弁で隆を明るく導いてくれた、この役の彼に、とても魅力を感じました~!

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隆役の工藤阿須加さんも、またまたこの役にぴったりなんですね。お父様は元プロ野球選手で、
現在福岡ソフトバンクホークス監督の工藤公康さん。 丸くて可愛いオメメがそっくり(笑)
純粋で、優しくて、少し気が弱い青年。 だから逆にパワハラの対象になってしまうのかもしれません。 何も土下座までする事ないのに~とか、ぶたれるなよ~言い返せ。。。などと、ちょっとイラつきながら見てました~(笑) そこまで憎まれる部長役を演じたのは、おっさんずラブでブレークした、
吉田鋼太郎さん。う~ん、憎らしい~と思わせるパワハラ部長、大熱演でした。 
こんな部長にさえ、最後まで何も文句を言わず、逆に「部長も少し休んでください」などと言ってやめるとは~、どこまで人がいいんだ~と思いましたが、 きっとこの言葉が、後からジャブのように効いてくるような気がします。 部長も常にイライラしてるんです。 きっと自分を嫌いでしょう。穏やかにやめていく部下の思いやりのある言葉に、いずれ情けなくなるはず。そう願います(笑)

男同士の友情に胸キュン。何だか友情を通り越して愛情を感じるくらいの絆。
こんなに自分を心配してくれる友達、そしていつも温かい気持ちで見守ってくれる家族がいれば、それだけでも勇気が湧いてきますね。  あまりに忙しいと、そんな人達がいる事さえ気がつく事ができないんですが~ でもそんな方々に言いたいです。つらい時こそ、一度頭をからにして体を休め、
空が青い事、風が心地良い事に気ずいて欲しい。 
そして会社ではパワハラ上司に、同僚の前で虫けらのように扱われても、あなたをいつも心配し、愛してやまない人達がいる事を忘れないで欲しいです。

バヌアツの砂浜を子供達を追いかけて走って行く隆を見て、空を見上げて山本優が言います。
なあ~純、人生てそれほどわるいもんやないやろ。。。と、その通り。大きな視野で、そして時に視点を変えて見てみれば、今まで見えなかった事や可能性も、きっと見つかります。
優も弟の自殺で苦しみ、その後は目的もないまま、生きていたのでした。
あれほど、正社員にこだわっていた隆が、会社をやめ、横断歩道をカバンを振り回しながら、スキップする姿を見て、自分ももう一度ちゃんと生きようと決めた事を園長(小池栄子)に伝えてありました。
隆に言い忘れた事は「ありがとう」の一言だとも。。。助けてもらったのは隆とばかり思っていましたが、実は優も隆に助けてもらった部分があったようです。
バヌアツで二人は夢を追って、生きてくことでしょう。 ラストは、爽やかに終わりました。
仕事で悩んだり、落ち込んでる時に見たら、何かが変わるような気もします。
興味のある方は、ぜひレンタルしてごらんくださね。




第21回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞した北川恵海の小説の映画化。
 監督:成島出 出演:福士蒼汰(ヤマモト)、工藤阿須加(青山隆)、黒木華(五十嵐美紀)、森口瑤子(青山容子)、池田成志(青山晴彦)

   オマケの一言
皆様、ご無沙汰してしまい、申し訳ありません。
今月の半ばに孫が生まれ、その前後からバタバタと忙しく、PCを開く時間が少なくなりました。
上の子がいるので、幼稚園の事もあり、今回は実家に行かずにこちらで出産。ちょこちょこ行ける距離なので助かりますが、何かと忙しくなりました。 今はお嫁ちゃんのママが来てくださってるので、一息ついてます。11月出産予定でしたので、10月に前倒しで上の子の七五三をやったり、大忙しでした。 それでも無垢で可愛い赤ちゃんの存在は大きな力をくれ、また癒してもくれます。忙しい年末になりそうですが、今年のラストをいいニュースで終える事ができるのは、嬉しい限りです。
それにしても、これで長男、次男合わせて孫が3人、マゴマゴしちゃいます~(笑)
そんなわけで、しばらく忙しい毎日ですが、今日は何とか頑張って書きました。 後で皆さんの所にもおじゃましたいと思います。
だいぶ寒くなってきましたので、くれぐれも風邪などひかないように気をつけてお過ごしくださいね。