私のシネマワールド

映画の事を中心に、気の向くままに書いております。

悪人 全員の役者さんの演技に拍手です!

                           悪人                   
        
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 (ストーリー) 


土木作業員の清水祐一(妻夫木聡)と佐賀の紳士服量販店に勤める馬込光代(深津絵里)。
孤独な魂を抱えた2人は出会い系サイトで知り合い、刹那的な愛にその身を焦がす。
しかし、祐一はたったひとつ光代に話していない秘密があった。
彼は、連日ニュースを賑わせていた殺人事件の犯人だったー。
その事実を知り衝撃を受ける光代。祐一は警察に自首するという。
しかし、そんな祐一を引き止めたのは意外なことに光代だった。
生まれて初めて人を愛する喜びを知った光代は祐一と共に絶望的な逃避行へと向かう。
やがて、2人の逃避行が生んだ波紋は被害者の家族、加害者の家族、そして周囲の人間たちの人生をも飲み込んでいく。
なぜ祐一は人を殺したのか?
なぜ光代は殺人者を愛したのか?
被害者の家族、加害者の家族、それぞれの運命はどうなるのか?
そして、本当の“悪人”とは一体誰なのか?

絶望のどん底に突き落とされた人間たちが、善悪の葛藤の中でもがき、そしてかすかな希望にむかってやがて立ち上がったとき、物語は、衝撃と感動のクライマックスを迎えるー。
妻夫木聡 深津絵里 岡田将生 満島ひかり 樹木希林 柄本明
原作/脚本:吉田修一 音楽:久石譲 脚本/監督:リ・サンイル(李相日)


                                                      (一部ネタバレ)
観てきましたよ。今、話題の作品。悪人 
モントリオール世界映画祭深津絵里さんが最優秀女優賞受賞したことで一躍有名になりましたね。
正直、私もそうでなかったら、映画館に足を運ばなかったかもしれません。
感想は・・ぜひ皆さんに観ていただきたいな~と思う作品でした。
とにかく役者陣の演技がいい。深津さんはあの作品の代表で賞を受賞したにすぎず
彼女を含めた全員の演技に魅せられた、すばらしい作品でした。

清水祐一役(妻夫木聡
小さい頃、母に捨てられ心に傷を負いつつも、祖父母の世話をしながら、黙々と働く青年を、よく演じていたと思います。さわやかさが売りの彼だからこそ、この役は難しかったと思いますが、、希望のないどんよりした瞳 そのそこはかとした暗さは、画面を通して私達に何か訴えてくるようでした。
孤独を抱えつつも今の生活を捨てられない彼。母に代わり、自分を育ててくれた祖母を支えて生きていくしかない・・そんなあきらめと、苛立ちがさ見え隠れする表情・・
華やかな光を消しての妻夫木君の演技をとくと見ていただきたいと思います
最初のほうで、出会い系サイトで知り合い、約束していた相手佳乃(満島ひかり)が、よその大学生の車に乗り込み、車で後を追う瞬間にみせた怒りの表情。。。私は本当に怖かったです~(汗)
 
馬込光代(深津絵里
こちらも、この作品で新しい深津絵里を私達に見せてくれたと思います。
自転車で通う職場は紳士服のお店。職場と家とを往復するだけの毎日。
地味で真面目な雰囲気の光代が出会い系サイトで祐一と知り合う事自体がえっ?てゆう気がしましたが
それだけ何かに飢えていた・・何かを欲していた・・それがよくわかる演技でした。
知り合ったばかりの男にあれだけ自分の未来まで投げ出すような行動がとれるものなのか??
自分の気持ちの優先で、彼の自主を止めた彼女は、もしかしたら悪人なのか・・
そんな事が頭の中で渦を巻いていました。
 
他、祐二の祖母・房枝(樹木希林)や殺された佳乃の父親・佳男(柄本明)も
突然、事件に巻き込まれた家族の驚きや戸惑い・・悲しさを好演していて
観てるこちら側も、一緒に苦しくなるようでした。

悪人とは誰なのか・・誰でも善と悪の両面を持っているかもしれませんが・・
殺人を犯した祐二か・・
祐二との約束をいとも簡単に破り、馬鹿にしたような言葉を吐く・・殺された佳乃か
人の家に土足で踏み込んでくるようなマスコミか
佳乃を車から夜の闇の中にたたき出した大学生か
祐二の自首を止めた光代か・・・
祐二を幼い頃に置き去りにした、母親か
さて皆様は、どう思うのでしょうか・・・それはそれぞれの判断にゆだねたいと思います。
私は、少なくても祐二を幼い頃に置き去りにした、母親を許せなかったです。

芸達者の役者さんと、若い二人の入魂の演技・・・おすすめ作品です。
ぜひごらんくださいね!
 
このところ、人と会う予定が続いて、皆様への訪問が遅れています。すみません。
今日から、ゆっくり訪問しますので、ちょっと待っててくださいね!